毛皮やファー製品の白は経年劣化で黄色くなってしまいがちで、汗や皮脂などの汚れが蓄積し放置すると変色してしまいます。
毛組織のダメージがどれほど起きているかは、見た目ではわからないので毛細胞の状態を電子顕微鏡で検査して、一番適切な改善方法をご提案しています。

全体的な黄ばみはそこまで酷くないですが、首回りに巻き付ける部分の変色、毛細胞の状態は悪く、細胞内のたんぱく質がかなり壊れている状態でしたので、タンパク質補給のダメージ補修ケアを行い、そのうえで全体を「グレージュ」に染め直しました。

毛皮製品の染め直しは色の足し算になるので、黒の部分はあまり色が変わりません。白の部分がグレージュになります。
革製品のように上から塗装をするわけではなく、染料で染めるのでそういう濃度の濃い色は変わらないという原理になります。

弊社独自の染め直しの場合は雨やクリーニングでは色は落ちませんので、安心して使い続けられますし、首回りの汗などで少し黄ばんだりしてもほとんど目立たなくなります。
これが弊社が染め直しをお勧めする理由です。